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【声明】 シェアハウス関連の不正融資の問題解決について

この度、私たちスルガ銀行・スマートデイズ被害者同盟(以下、SS同盟と言います)のメンバーの多くが委任する スルガ銀行・スマートデイズ被害弁護団(以下、SS弁護団と言います)と、スルガ銀行との間で、シェアハウス関連の不正融資問題について、和解するに至りました。内容の詳細はSS弁護団からの報告書および声明文をご確認ください。

SS同盟は、この解決に至る経緯を総括するとともに、不正融資に起因する個別事情が残る被害者数十名については、スルガ銀行に対し引き続き真摯に対応されるよう要望致します。

1.戦う被害者集団 私たちは、主に2015年から2017年の間にスルガ銀行を起点とした悪の平行四辺形(スルガ銀行、スマートデイズ、不動産販売会社、建築会社)に巧みに騙され、過大な債務を背負うこととなりました。 このような被害に遭った時、多くの被害者は戦うよりも諦めることを選択しがちです。スルガ銀行とのシェアハウス融資契約には、団体信用生命保険に加入しており、家族に苦労をさせたくないという一心で自ら命を断ってしまった方や、被害が大きいことの苦しさに耐え切れず 精神のバランスを壊した方もいます。実に悲しい出来事であり、今回の一連の不正融資がいかに罪深いことであったか、改めて思い知らされます。 一方、悩みつつも 戦うことを選択する人もいます。私たちSS同盟は戦うことを選択した被害者が団結し、問題の解決に向けて命をかけて取り組んで参りました。当初は世間からの心ない「自己責任論」に傷つき、心折れそうになるときもありましたが、仲間を集め「雨天の友」として互いに励まし合い、最後には前例のない結果を勝ち取ることができました。  もし、私たちが戦うことを選択していなかったら、スルガ銀行による一連の不正は明らかにされることなく、今なお同様の被害者が人知れず増え続けていたであろうことは疑う余地がありません。今回の解決は、私たち自身の被害回復のみならず、これからも生まれていたかも知れないスルガ銀行の不正融資による被害者を、私たちで止めることができた という意味においても、非常に意義深いことであると考えます。

2.スルガ銀行第三者委員会への謝辞と行政機関への要望  スルガ銀行への忖度のない報告書を作成されたスルガ銀行第三者委員会には心より感謝を申します。本報告書により、SS弁護団とSS同盟が解明に取り組んできたスルガ銀行の詐欺的スキームが、白日の下に晒される事となりました。スルガ銀行はスマートデイズのシェアハウス事業がその開始当初からビジネスとして成り立っていない事を認識していたにも関わらず、組織的な不正融資を続けて被害者数を増大させてきました。これは、銀行業の免許を受けて業務を行っている企業として到底考えられないことであり、非常に罪深い事です。  一部で、地銀がこのような不正に手を染める切っ掛けになったのは「マイナス金利付き量的質的金融緩和」である、との論調も見受けられますが、金融政策によって地銀が苦境に立たされることが、不正融資が行われる言い訳には決してなりません。 金融行政を担う金融庁は、スルガ銀行に対し その悪質さに見合った行政処分を課しました。一方で、今回の事件で重大な被害をもたらした不動産販売会社に対しては ほとんど実態調査や行政処分が行われていない現状があります。 昨今のサブリース問題を契機とし、サブリース事業者に対する規制を強化する法案の成立を目指しているとの報道がされておりますが、二度と我々のような被害者が生まれないよう 実効性のある法整備を要望いたします。

3.今なお不正を働いている銀行への要求 スルガ銀行以外の金融機関においても、相当数の不正が行われているという実態があるようです。国民の銀行に対する信頼がこれ以上損なわれることの無いよう、スルガ銀行はもとより、公正かつ顧客本位の業務運営の実施を要望するとともに、不正を行っていた金融機関においては早急に被害者救済につながる対応を要望致します。 また、スルガ銀行においては、本件解決をもってしても、一部不正融資に起因する個別事情が残る被害者が一定数いる為、それらについても引き続き真摯な対応を要望します。

4.スルガスキームで未だ苦しむシェアハウス被害者の方へ  SS弁護団への委任をされていない被害者の方も、今後委任される事で第二次調停の申立を実施する準備をすすめて頂けることとなりました。この声明を読まれているスルガ銀行によるシェアハウス融資被害者の方々は、SS弁護団にご相談されることを強くお勧めします。

5.SS弁護団への謝辞  今回、河合弘之団長、山口広団長、紀藤正樹副団長、谷合周三副団長を筆頭に、最強の弁護団を結成し、私たちを導いてくださいました。そして、私たちが兼ねてから目標としていた理想的な形での和解を勝ち取ることが出来ました。SS弁護団は、私たちSS同盟全員の命の恩人であり、どれほど言葉を尽くしても感謝の気持ちを表現しきれません。本当にありがとうございました。

6.メディアへの謝辞  社会悪を許さないという気概を持った記者さんによる鋭い記事や 映像等で報道してくださった メディアのみなさまには心より御礼を申し上げます。また、機動的な行動で情報を入手し、本件解決に向け ご尽力頂いたSS弁護団外の加藤博太郎弁護士にもこの場を借りて御礼申し上げます。

7.最後に 私たちは金融機関を相手に前例のない結果を勝ち得ました。しかし、私たちに続く被害者は、残念なことにこれからも生まれてしまうことでしょう。私たちはその救済を目指す弁護士の支援や、被害者のケアなどを行う非営利の団体『SS同盟ReBORNs』を有志で新たに設立することと致しました。私たちが解決に至ったノウハウを活かし、微力ながら世間に対して恩返しをしていきたいと思っております。 この事件の解決に至るまで SS弁護団の他、多くの方々のご支援をいただきましたことに改めて心からの感謝を申し上げます。本当に ありがとうございました。

以上

2020年3月25日 スルガ銀行・スマートデイズ被害者同盟 一同

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