地獄から生還、銀行と闘う 被害者仲間支えに「自己責任論」覆す
通勤する人々が通りを行き交う1月12日の早朝、東京・日本橋のたもとの交差点で1人の男性がマイクを握った。周りに立つ100人余りの人々が「不正融資の早期解決を!」と書いた旗を掲げていた。 「私はスルガ銀行の『かぼちゃの馬車事件』の被害者です。2億円近い不正融資で地獄を味わいま...
スルガ銀不正融資「スジ悪物件で奈落に」438人の怒り
スルガ銀不正融資の今(1) 東京・霞が関の中央官庁街の一角、東京地裁に、司法記者クラブの会見場がある。今年4月半ば、その会見場で1人の女性が十数人の記者を前にマイクを握りしめていた。 その記者会見は、スルガ銀行の不正融資の「被害弁護団」を率いる河合弘之、山口広両弁護士らによ...
スルガ銀のシェアハウス問題、調停成立で「解決」
スルガ銀行のシェアハウス向け不正融資問題を巡り、債務者404人と同行の民事調停が4月19日に成立した。調停を申し立てた債務者の弁護団が同日、東京都内で記者会見し明らかにした。団長の河合弘之弁護士は、「4年あまり取り組んできたシェアハウス問題は全て解決した」と述べた。...
融資書類の証拠保全手続き 不正巡り東京地裁 スルガ銀、対応拒否
スルガ銀行から不正融資を受けたとするアパート・マンション購入者の救済を目指す被害弁護団は20日、東京都内で記者会見し、東京地裁などが融資関連書類の証拠保全手続きを実施したと明らかにした。スルガ銀は対応を拒否したという。 手続きに同行した弁護団によると、同地裁と静岡地裁沼津支...
スルガ不正関与の不動産業者「担当が退職」と言い逃れ
弁護士に聞く「不動産業者の実態」(3) スルガ銀行の不動産向け不正融資に関与した不動産業者は、不動産の購入者と「被害弁護団」によるヒアリングや調査に、きちんと向き合ったのか。弁護団の事務局次長を務める金裕介弁護士に業者の実態を聞くインタビューの最終回は、業者の対応に話が及ん...
弁護団が見た「スルガ銀と不動産業者」不正融資の構図
弁護士に聞く「不動産業者の実態」(2) スルガ銀行の不正融資問題に関する「被害弁護団」の金裕介弁護士へのインタビューの2回目は、「不正の構図」に話が進んだ。投資不動産に関わる銀行の不正融資に、数多くの不動産業者がどのように関与したと弁護士は見ているのか。【聞き手・経済プレミ...
「業者は感覚マヒ」スルガ銀不正と戦った弁護士の見方
弁護士に聞く「不動産業者の実態」(1) スルガ銀行の不正融資発覚後、シェアハウス購入者から委託を受けた「被害弁護団」は、不正に関わった不動産業者に対して調査を行ってきた。弁護団の一員として複数の業者から事情を聴いた金裕介弁護士(36)に、業者の実態についてインタビューした。...
スルガ銀不正に加担した業者が“軽い処分”だった理由
不動産業者の実態(4) シェアハウス向けの不正融資で、スルガ銀行は「半年間の一部業務停止命令」という厳しい行政処分を金融庁から受けた。一方、不正融資に加担して資料の偽装をした不動産業者に対しても、宅地建物取引業法に違反したとして国土交通省と東京都が行政処分を行った。どんな処...
スルガ銀不正融資に加担した業者の“最後の一線”とは
不動産業者の実態(3) 東京都内の不動産会社は、40代の会社員、井上さん(仮名)=神奈川県在住=に中古アパートとシェアハウス3棟の購入を仲介した。井上さんがスルガ銀行から融資された購入資金は、2016年の時点で約4億円に膨らんでいた。この借金が返済不能となるリスクを、不動産...
不動産会社の一室で「銀行支店幹部」が売り込んだ物件
不動産業者の実態(2) 40代の会社員、井上さん(仮名)は、東京都内の不動産会社の仲介で、2014年に中古アパート1棟を購入し、15、16年にはシェアハウス3棟を立て続けに購入した。購入資金は合わせて約4億円にのぼり、スルガ銀行の新宿支店と横浜東口支店から融資を受けた。なぜ...